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売掛金リストとは…
- 掛け取引によって商品等を販売した際の、定められた将来期日に代金を受取る権利(債権)のリストです。
売掛金リストについて知っておきたいこと
- 破産申立時に売掛金は売掛金リストとして裁判所に報告することが義務付けられます。
- 裁判所に売掛金リストとして報告する売掛金は以下の通りです。
- 現金回収の売掛金
- 振込回収の売掛金
- 手形小切手回収の売掛金
YTOからのアドバイス
- 売掛金を売掛金リストとして適切に報告をしなかった場合、売掛金の隠蔽(資産の隠蔽)を疑われることがあります。
- また振込回収の売掛金は凍結された口座に入金を予定していると、破産管財人が回収できなくなることがあります。
- 注意が必要です。
ノンバンクとは…
- 銀行以外の金融機関のことです。
- 銀行のようなお金を預かる業務は行わず、お金を貸すなどの与信業務に特化した金融機関のことです。
- ノンバンクと金融機関の違いは①適用される法律・②融資スピード・③金利等です。
ノンバンクについて知っておきたいこと
- 一般的にノンバンクは即日融資・翌日融資等の急ぎの資金需要に応える金融機関として利用されます。
- ただしノンバンクは手軽に急ぎの資金需要に応える金融機関である反面、銀行に比べると金利はかなり高くなっています。
YTOからのアドバイス
- 銀行からの融資が難しくなるとノンバンクを利用して運転資金等に充てることがよくあります。
- 倒産直前にもノンバンクを利用することがよくありますが、融資を受けた上で1回も返済せずに倒産すると破産手続きの際に問題になることがあります。
- ⇒倒産直前のノンバンクの利用が「返済の意思のない借入」と認定されるからです。
- ⇒倒産直前のノンバンクの利用が「詐欺に当たる」と認定されるからです。
- 倒産直前のノンバンクの利用には注意が必要です。
ゼロゼロ融資とは…
- 新型コロナウイルス感染症の拡大で売上が減った企業を支援するための融資です。
- 金融機関に支払う利子を公的機関が3年間負担し、返済できない場合も信用保証協会が肩代わりする実質的に無利子(利子ゼロ)・無担保(担保ゼロ)の融資であることから「ゼロゼロ融資」と呼ばれます。
ゼロゼロ融資について知っておきたいこと
- ゼロゼロ融資は元金返済据置期間(最大5年)を設定でき、その間は元金返済の必要がなくなる融資です。
- ただし元金返済据置期間が満了した後、返済ができなくなり経営破綻につながることがあるので注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- ゼロゼロ融資による借入は5年の元金据置期間が満了すると返済が始まります。
- 元金返済はかなり大きな負担となります
- ゼロゼロ融資を利用して返済能力以上の借入をしていた場合、据置期間満了による元金返済の負担から資金繰りが悪化して経営破綻となることがあります。
- その結果、倒産に追い込まれるケースも少なくありません。
- 注意が必要です。
コロナ借換保証とは…
- 新型コロナウイルス感染症の影響下で債務が増大した中小企業者の収益力改善等を支援するための保証制度のことです。
- コロナ借換保証は民間ゼロゼロ融資の借換に加え、他の保証付融資からの借換にも対応しています。
コロナ借換保証について知っておきたいこと
- コロナ借換保証による借入は元金据置期間(最大5年)を設定できます。
- 据置期間内は元金返済の必要がなくなるため、一般的にはこの期間を利用して資金繰りの悪化を防ぎます。
- ただし据置期間の満了時に注意する必要があります。
YTOからのアドバイス
- コロナ借換保証による借入は5年の元金据置期間が満了すると返済が始まります。
- 元金返済はかなり大きな負担です。
- コロナ借換保証を利用して返済能力以上の借入をしていた場合、据置期間満了による元金返済の負担から資金繰りが悪化して経営破綻となることがあります。
- その結果、倒産に追い込まれるケースも少なくありません。
- 注意が必要です。
保証人とは…
- 一般的には保証債務を負う人のことを言います。
- また担保提供している人を保証人と言う場合もあります。
- 金融機関からプロパー融資を受ける場合には一般的に①代表者の個人保証並びに②第三者の個人保証を求められます。
保証人について知っておきたいこと
- 保証人は主たる債務者がその債務を履行しない場合にその債務の履行責任を負うことになります。
- 破産申立をする場合にプロパー融資において第三者の個人保証があると大きな問題になる可能性があります。
- 注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 破産申立をする場合は第三者の個人保証について債務毎に債権者リストでその状況を報告しておく必要があります。
- 債権者リストの保証人欄を弁護士に示し、第三者の個人保証の保証人との間でトラブルが生じる状況等を説明しておく必要があります。
- 債権者集会が第三者の個人保証の保証人により紛糾するケースが多々あります。
- 注意が必要です。
プロパー融資とは…
- 信用保証協会の保証が付かない融資のことです。
- 信用保証協会付の融資は「信用保証協会付融資(マル保融資)」と呼ばれ、プロパー融資とは区別されます。
プロパー融資について知っておきたいこと
- プロパー融資は信用保証協会の保証が付いていません。
- 金融機関がプロパー融資を行う場合には以下をとります。
- 代表者の個人保証
- 第三者の個人保証
- 破産申立をする場合にプロパー融資の第三者の個人保証が問題になるケースが多々あります。
- 注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 破産申立をする場合、プロパー融資に第三者の個人保証が付いていると問題になる可能性があります。
- 破産申立をする場合、プロパー融資の第三者の保証人は残債務の支払いを金融機関から求められます。
- プロパー融資に第三者の保証人が付いている状況で破産申立をする場合、第三者の保証人を債権者リストの金融(借入)欄に記載して状況を弁護士に説明する必要があります。
- 第三者の保証人とトラブルになる可能性が場合にはこの事情も弁護士に説明しておく必要があります。
損益計算書とは…
- 一定の決算期間内に①どれだけの利益が上がり、②どれだけの費用が出て、③どれくらいの利益になったかという財務状況を表す財務諸表のひとつです。
損益計算書について知っておきたいこと
- 破産申立時に破産管財人は直近2期分の決算書を必ず確認します。
- 特に決算の財務諸表である損益計算書を必ず確認します。
- 破産管財人は損益計算書により、一定期間で利益が上がったかどうかの状況を確認します。
YTOからのアドバイス
- 破産管財人は損益計算書から一定の決算期間内にどれだけの利益が上がったかを確認します。
- 直近2期分の損益計算書により利益が上がった事実を確認された場合、利益の使途も必ず確認します。
- 不適切な利益の使途があった場合、破産手続きで問題になることがあります。
- 注意が必要です。
貸借対照表とは…
- 会社の期末における財務状態を示す決算書のことです。
- 資産・負債・純資産の状況を表す財務諸表のひとつです。
貸借対照表について知っておきたいこと
- 破産申立時に破産管財人は直近2期分の決算書を必ず確認します。
- 特に決算書の財務諸表である貸借対照表を必ず確認します。
- 破産管財人は貸借対照表により資産額・負債額・純資産額の状況を確認します。
YTOからのアドバイス
- 粉飾決算は貸借対照表の資産の部と負債の部の諸表項目から確認できます。
- 粉飾決算をしている場合、貸借対照表は資産の部の売掛金と負債の部の未払い金が違和感のある金額になっていることがよくあります。
- 粉飾決算は貸借対照表から特定されることがあります。
- 悪意を持った粉飾決算は破産手続きで問題になることがあります。
- 注意が必要です。
総勘定元帳とは…
- すべての取引を勘定科目ごとに分類した会計帳簿のことです。
- 総勘定元帳は現金勘定や売上勘定などすべての勘定科目の記入欄が設けられている帳面です。
- 勘定科目ごとのすべての取引が記載された勘定口座を集めた会計帳簿で、仕訳帳とともに主要簿を構成するものです。
総勘定元帳について知っておきたいこと
- 総勘定元帳にもとづき、貸借対照表と損益計算書が作成されます。
- 総勘定元帳にもとづいた貸借対照表と損益計算書により、決算書(財務諸表)が構成されます。
YTOからのアドバイス
- 破産手続きにおいて破産管財人は直近2期分の決算書(財務諸表)を確認します。
- 粉飾決算等の不適切な会計処理をしている場合、破産管財人は総勘定元帳を確認します。
- 粉飾決算は総勘定元帳と貸借対照表・損益計算書の不一致により確認できます。
- 一線を越えた不適切な会計処理はこの確認により明らかになります。
- 注意が必要です。
- したがって一線を越えた不適切な会計処理を疑われた場合には総勘定元帳の提示を求められます。
- 破産手続きにおいて「総勘定元帳がありません」や「総勘定元帳を作成していません」は通用しません。
- 注意が必要です。
財産分与とは…
- 婚姻中に協力して蓄積した財産を、離婚の財産的効果として一方の者の請求により精算することです。
- 婚姻中に協力して蓄積した財産とはお金・購入財産等です。
財産分与について知っておきたいこと
- 会社倒産時に取締役なっている場合、財産分与された財産も破産の対象財産となってしまうことがあります。
- 離婚前に妻が会社負債の求償債務者となっている場合、財産分与により得た財産も破産の対象財産となってしまうことがあります。
- 注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 妻が取締役で会社の求償債務を負っている場合、離婚による財産分与で得た財産が破産の対象財産になってしまうことがあります。
- 離婚をしても会社の負債を免れることはできません。
- 会社の取締役になっていて会社の求償債務を負っている場合、離婚による財産分与で得た財産も破産の対象財産となってしまうことがあります。
- さらに妻個人名義の財産も破産の対象財産になります。
- 注意が必要です。
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