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株券とは…
株券について知っておきたいこと
- 株券は『一定の事項を記載し、発行会社の代表取締役が署名・記名押印する』と会社法で定められています。
- 上記の会社法の記載事項が一部欠けていたとしても効用を有する限り、印紙税法上は株券として取り扱われます。
YTOからのアドバイス
- 自社株を株券として発行している場合も有価証券として取り扱われます。
- 破産申立をする場合、発行済の株券は出資者情報として報告する必要があります。
- ⇒出資者ごとに債権者リストで報告する必要があります。
- 会社の倒産が予見できる状況で株券を発行して出資を受けた場合、詐欺に当たる可能性があります。
- 注意が必要です。
現金出納帳とは…
- 会計帳簿のひとつで、現金の入金と支出の明細を管理記録する帳簿のことです。
- 現金出納帳は別名「金銭出納帳」とも言います。
- 現金出納帳は補助簿における補助記入帳のひとつで、非常に重要な帳簿です。
- 現金出納帳は単式簿記です。
現金出納帳について知っておきたいこと
- 預金口座からの振替記録
- 預金口座への振替記録
- 現金入金
- 現金支出
- 現金出納帳は決算書作成時の勘定科目内訳明細のもととなる管理記録の帳簿です。
- 決算と相関関係がなければいけない重要な帳簿です。
YTOからのアドバイス
- 破産申立時には現金出納帳を必ず提出する必要があります。
- 一般的には当期分の現金出納帳の提示が必要です。
- 破産管財人は現金出納帳を必ず確認します。
- 破産管財人は現金出納帳により不適切な現金振替の有無を必ず確認します。
- 破産管財人は現金出納帳により不適切な現金使途の有無を必ず確認します。
- 破産申立時には現金出納帳の提示が義務付けられるため、事前に当期分の現金出納帳を準備をしておく必要があります。
固定負債とは…
- 支払期限が1年以上後の負債のことで、長期借入金や期間年超の社債などです。
- 1年以内の負債に当たる流動負債に対し、1年を超える負債は固定負債として会計を処理します。
固定負債について知っておきたいこと
- 固定負債は財務諸表(決算書)の貸借対照表に記載をします。
- 固定負債に当たる勘定科目とは長期借入金・期間1年以上の社債などで、破産申立時に債権者リストで報告をします。
YTOからのアドバイス
- 破産申立では固定負債の報告が義務付けられます。
- 破産申立では固定負債の内容を確認されます。
- ⇒「財務諸表(決算書)の貸借対照表と勘定科目が一致しているか?」を確認されます。
- ⇒「財務諸表(決算書)の勘定科目と債権者リストが一致しているか?」を確認されます。
- 確認の結果、粉飾決算・債権者の記載漏れを指摘される場合があるため注意が必要です。
買掛金リストとは…
- 掛け取引によって商品等を購入した際の、定められた将来期日に代金を支払う権利(債務)のリストのことです。
買掛金について知っておきたいこと
- 破産申立時に買掛金は買掛金リストとして裁判所に報告することが義務付けられます。
- 裁判所に買掛金リストとして報告する買掛金は以下の通りです。
- 現金支払いの買掛金
- 手形小切手支払いの買掛金
YTOからのアドバイス
- 買掛金を買掛金リストとして適切に報告しなかった場合、債権者に報告漏れを指摘されることがあります。
- また手形小切手支払いの買掛金における振出の事実は手形小切手帳の控え(耳)によって照合・確認されます。
- 破産管財人からの照合の要求に対処できない場合、「不適切な振出である」と疑われることがあります。
- 注意が必要です。
コロナ借換保証とは…
- 新型コロナウイルス感染症の影響下で債務が増大した中小企業者の収益力改善等を支援するための保証制度のことです。
- コロナ借換保証は民間ゼロゼロ融資の借換に加え、他の保証付融資からの借換にも対応しています。
コロナ借換保証について知っておきたいこと
- コロナ借換保証による借入は元金据置期間(最大5年)を設定できます。
- 据置期間内は元金返済の必要がなくなるため、一般的にはこの期間を利用して資金繰りの悪化を防ぎます。
- ただし据置期間の満了時に注意する必要があります。
YTOからのアドバイス
- コロナ借換保証による借入は5年の元金据置期間が満了すると返済が始まります。
- 元金返済はかなり大きな負担です。
- コロナ借換保証を利用して返済能力以上の借入をしていた場合、据置期間満了による元金返済の負担から資金繰りが悪化して経営破綻となることがあります。
- その結果、倒産に追い込まれるケースも少なくありません。
- 注意が必要です。
貸出取引とは…
- 金銭や商品などを条件を設定した上で他者に一定の期間提供することです。
- 金融においては銀行等の金融機関が貸付金を支出することで信用を供与する与信の総称です。
貸出取引について知っておきたいこと
- 一般的な銀行法上の勘定科目の分類では、貸出取引は手形貸付・証書貸付・当座貸越・手形割引等を指します。
- 貸出取引は事実にもとづいた経営状況によらなければいけません。
- 虚偽の経営状況による貸出取引は取引約定違反となります。
YTOからのアドバイス
- 事実にもとづかない虚偽の経営状況による不適切な貸出取引は、破産手続きにおいて「免責不許可事由に当たる」と判断される可能性があります。
- 事実にもとづかない虚偽の経営状況による不適切な貸出取引は、程度を超えて悪質な場合には「詐欺に当たる」と判断されて刑事事件として扱われる可能性があります。
- 一定の程度を超えた不適切な貸出取引が「免責不許可事由に当たる」「詐欺に当たる」と判断されると大問題になります。
- 注意が必要です。
繰延資産とは…
- 会社または個人事業主が支出する費用のうち、支出効果が1年以上に及ぶ資産のことです。
- 繰延資産は有形・無形を問いません。
- 支出後に長期間収益を生む可能性が高い場合、資産計上して数年間にわたって償却することができる資産です。
繰延資産について知っておきたいこと
- 創立費
- 開業費
- 開発費
- 繰延資産は費用支出をしても資産計上して償却扱いが可能です。
- 決算書の勘定科目明細の償却勘定で計上します。
- ただし決算に際して不適切な計上となっている可能性もあるため、注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 繰延資産の決算計上額が事業規模に照らして高額な場合、この計上が「不適切な使途につながっているのではないか?」と疑われる可能性があります。
- 特に疑われる繰延資産が創立費・開業費・開発費であり、費用の現金使途は「不適切ではないか?」と疑われる可能性が高いです。
- 破産申立に際して破産管財人は直近2年分の決算書(勘定科目明細まで)を確認します。
- この時に「不適切な繰延資産の使途ではないか?」を指摘される可能性があるため、注意が必要です。
キャッシングとは…
- 手持ちのクレジットカードやカードローンで銀行やコンビニATMやインターネットからお金を借りるサービスのことです。
- 急な出費が発生して現金が不足した時の借入の方法として一般的に広く利用されています。
キャッシングについて知っておきたいこと
- 倒産直前に利用されるキャッシングは主に以下の2つです。
- クレジットカードによるキャッシング
- カードローンによるキャッシング
- 倒産直前のキャッシングは負債として債権者リストで報告する必要があります。
- ⇒①借入額・②借入時期・③最終返済日を報告する必要があります。
YTOからのアドバイス
- 倒産直前のキャッシングにおける①借入額・②借入時期・③最終返済日の報告で「一度も返済していない」と判明するケースがあります。
- 「一度も返済していない」と判明した場合、破産管財人の調査対象になる可能性があるため注意が必要です。
- 調査の結果によっては破産管財人に「不適切な借入(返済意思のない借入)である」と判断される可能性があるため注意が必要です。
クレジットとは…
- 商品取引や金銭貸借における客に対する信用のことです。
- 商品やサービスを購入する際、販売業者や金融機関が消費者に供与する信用サービスのことです。
クレジットについて知っておきたいこと
- クレジットを利用して商品やサービスを購入する場合、クレジットカードを利用することが一般的です。
- クレジットカードは販売業者や金融機関が消費者の信用にもとづいて供与する信用取引の形態のひとつです。
- 破産申立の際にはクレジットカードの買掛についても債権者リストで報告する必要があります。
- クレジットカードの利用履歴も請求書にて内容を確認されます。
- 不正利用がある場合には問題になるため注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- クレジットカードの不正利用は請求書の確認からすぐにわかるため注意が必要です。
- クレジットカードの利用明細の請求書等は破産申立て後に破産管財人に転送され、内容を確認されます。
- クレジットカードの利用明細の請求書から「クレジットカードの不正利用がないか?」を確認されるため注意が必要です。
- 特に『弁済する意思のないクレジットカードの利用』は詐欺まがいとなるため注意が必要です。
小切手とは…
- 小切手の口座を有する振出人が小切手の所持人に対し、券面に表示された金額の支払いを銀行等の支払人に対して委託する有価証券のことです。
小切手について知っておきたいこと
- 破産申立時に小切手の振出し状況を報告する必要があります。
- 小切手の振出し状況は小切手リストでの報告が義務付けられています。
- 小切手の振出し状況を小切手リストと小切手帳で破産管財人に報告します。
YTOからのアドバイス
- 破産に際して振出し済みの小切手は不渡りとなり、負債として債権者・小切手リストでの報告が義務付けられています。
- 破産申立に際して小切手の不適切な振出し(支払う意思のない振出し)は問題になる可能性があるため、注意が必要です。
- 小切手の不適切な振出し(支払う意思のない振出し)が免責不許可事由に当たる可能性もあるため、注意が必要です。
- 小切手の不適切な振出し(支払う意思のない振出し)を疑われる可能性がある場合、事前の対策等が必要となります。
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