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負債とは…
- 企業会計用語で、将来的に他の経済主体に対して金銭などの経済的資源を引き渡す義務のことです。
- 財務会計上、負債は勘定科目の内の借入金や買掛金などの確定債務を指します。
負債について知っておきたいこと
- 負債は貸借対照表上では資本とともに貸方に記載され、決算年度ごとに流動負債と固定負債に区別されます。
- また貸借対照表では、借方に記載される流動資産と固定資産で決算が構成されます。
YTOからのアドバイス
- 倒産する企業は経営難を理由に、負債を意図的に減じた決算を行っている場合がよくあります。
- 倒産する企業は経営難を理由に、負債を虚偽記載した決算を行っている場合がよくあります。
- この決算は粉飾決算です。
- 粉飾決算にもとづいた金融機関からの借入は詐欺に当たります。
- 一定程度を越えた場合には破産申立において問題になる可能性があります。
- 注意が必要です。
保証人とは…
- 一般的には保証債務を負う人のことを言います。
- また担保提供している人を保証人と言う場合もあります。
- 金融機関からプロパー融資を受ける場合には一般的に①代表者の個人保証並びに②第三者の個人保証を求められます。
保証人について知っておきたいこと
- 保証人は主たる債務者がその債務を履行しない場合にその債務の履行責任を負うことになります。
- 破産申立をする場合にプロパー融資において第三者の個人保証があると大きな問題になる可能性があります。
- 注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 破産申立をする場合は第三者の個人保証について債務毎に債権者リストでその状況を報告しておく必要があります。
- 債権者リストの保証人欄を弁護士に示し、第三者の個人保証の保証人との間でトラブルが生じる状況等を説明しておく必要があります。
- 債権者集会が第三者の個人保証の保証人により紛糾するケースが多々あります。
- 注意が必要です。
プロパー融資とは…
- 信用保証協会の保証が付かない融資のことです。
- 信用保証協会付の融資は「信用保証協会付融資(マル保融資)」と呼ばれ、プロパー融資とは区別されます。
プロパー融資について知っておきたいこと
- プロパー融資は信用保証協会の保証が付いていません。
- 金融機関がプロパー融資を行う場合には以下をとります。
- 代表者の個人保証
- 第三者の個人保証
- 破産申立をする場合にプロパー融資の第三者の個人保証が問題になるケースが多々あります。
- 注意が必要です。
YTOからのアドバイス
- 破産申立をする場合、プロパー融資に第三者の個人保証が付いていると問題になる可能性があります。
- 破産申立をする場合、プロパー融資の第三者の保証人は残債務の支払いを金融機関から求められます。
- プロパー融資に第三者の保証人が付いている状況で破産申立をする場合、第三者の保証人を債権者リストの金融(借入)欄に記載して状況を弁護士に説明する必要があります。
- 第三者の保証人とトラブルになる可能性が場合にはこの事情も弁護士に説明しておく必要があります。
不動産とは…
- 土地、及びその土地の定着物(家屋・立木など)のことです。
- また移動できるもの(工場内の機械・船舶 など)も場合によっては不動産として扱われます。
不動産について知っておきたいこと
- 不動産とは土地・家屋等の動かせない財産のことです。
- 不動産には①法人名義と②個人名義の2種類があります。
- 破産をしても何かしらの不動産は残ります。
- この不動産を破産申立時に破産管財人に報告しなければいけません。
YTOからのアドバイス
- 不動産は破産申立時に必ず破産管財人に報告します。
- ⇒土地は、資産目録で報告します。
- ⇒家屋は、資産目録で報告します。
- ⇒工場内の機械等は、統括表(什器備品)で報告します。
- 破産管財人は不動産の状況を必ず確認します。
- 破産管財人は不動産の換価を必ず確認します。
- 不動産の報告の仕方が曖昧な場合、破産管財人から調査をされることになるため注意が必要です。
ハウスリースバックとは…
- 所有している住宅(土地・建物)をあらかじめ期間を取り決めて宅建業者が買い取り、売却後はリース契約をしてそのまま今までと同様に居住をする契約のことです。
ハウスリースバックについて知っておきたいこと
- 破産申立後、ハウスリースバックをした当初所有の住宅(土地・建物)に居住をしても差し支えありません。
- 破産申立前、破産申立後に居住する住宅のためにハウスリースバックの契約や売却後のリース契約をしても差し支えありません。
YTOからのアドバイス
- 破産申立前にハウスリースバックの契約をした場合、破産管財人に以下を報告する必要があります。
- ハウスリースバックの契約書の報告
- ハウスリースバックの売却金の使用使途の報告
- ハウスリースバック後の住宅のリース契約の報告
- ハウスリースバック後の賃料が常識的な金額であることの報告
- 破産申立前、破産申立後に居住する住宅を準備するためハウスリースバックの契約をしても差し支えありません。
- 破産申立前、破産申立後に必要となる資金を確保するためハウスリースバックの契約をしても差し支えありません。
廃業届とは…
- 事業をやめる際、行政等に提出しなければならない廃業にかかわる書類です。
- 建設業・建築業の場合、廃業届により建設業登録・建築士事務所登録等を抹消します。
廃業届について知っておきたいこと
- 登録(ライセンス)により業務をおこなっている会社は、破産申立の際に廃業届の提出が義務付けられています。
- 破産管財人からも廃業届の提出を命じられるため、登録(ライセンス)証等を事前に準備しておく必要があります。
YTOからのアドバイス
- 行政に廃業届の提出の仕方等をあらかじめ確認しておく必要があります。
- 事前に廃業届等の書類を準備しておく必要があります。
- ただし破産申立後は破産管財人や弁護人からさまざまな作業(破産手続き等の確認)を命じられます。
- そのため破産申立前に廃業届の準備をしておき、破産申立と同時に廃業届を提出できるよう準備を進めておくべきです。
補助金とは…
- 政府が、企業や個人などに対しておこなう一方的な現金給付のことです。
- 国または地方公共団体が、企業や個人などに対して行政上の目的・効果を達成するために一方的に支出する現金のことです。
補助金について知っておきたいこと
- 補助金を受給したものは法令(補助金適正化法)に従い、善良な管理者をもって適正に補助事業等をおこなわなければいけません。
- 補助金を他の用途に使用することは禁じられています。
- 補助金を他の用途に使用した場合、交付決定が取り消しとなり返還を命じられる可能性があります。
YTOからのアドバイス
- 補助金を受給している場合、交付状況を資産目録の公的扶助欄に記載して報告しなければいけません。
- また破産管財人によって補助金の使用・使途を調査される場合があります。
- 補助金が交付目的以外(支払・返済等)に使用されていた場合、破産管財人の調査で問題視される可能性があります。
- 注意が必要です。
破産手続廃止決定とは…
- 破産者の債権債務関係の清算が終了する前に破産手続きを終了させることです。
破産手続廃止決定について知っておきたいこと
- 破産手続廃止決定による廃止には①同時廃止・②異時廃止・③同意廃止の3種類があります。
- この3種類の廃止の違いは、破産管財人が債権者集会において債権者に同意を得る場合と同意を得ない場合の違いです。
YTOからのアドバイス
- 負債額が少額で債権者数が少数の場合、①同時廃止による破産手続廃止決定が一般的です。
- この場合の破産手続きは短期間で終結します。
- 負債額が相応の金額(3000万円以上)で債権者数が少数でない場合、②異時廃止・③同意廃止による破産手続廃止決定が一般的です。
- この場合の破産手続きは6か月~1年間ほどかかるのが一般的です。
保証金とは…
- 債務の担保のため、契約時に預けるお金のことです。
- 保証金は契約を解約する際、未払金等の債務がなければ全額が返金されます。
保証金について知っておきたいこと
- 保証金は破産申立時に資産として報告することが義務付けられています。
- 法人名義の保証金は、法人名義の資産目録で破産申立時に報告します。
- 個人名義の保証金は、個人名義の資産目録で破産申立時に報告します。
YTOからのアドバイス
- 保証金は破産申立時に資産目録で裁判所に報告します。
- 報告した保証金は破産管財人により取り立てられるため、手元に残して使用することはできなくなります。
- 破産申立に際して事前に保証金の返金を求めて使用しても差し支えありません。
- 返金を求めた保証金を破産申立費用等に充当しても差し支えありません。
- ただし保証金の返金明細・使途明細を明確にする必要があります。
- 保証金の使途については破産申立時に破産管財人から必ず確認されます。
- 注意が必要です。
別除権とは…
- 破産手続き開始時において破産財団に属する財産について特別の先取特権・質権・抵当権等の権利を有する者が、破産手続きによらずこれらを行使できる権利のことです。
別除権について知っておきたいこと
- 別除権を有する者は破産手続きによらず優先的に個別的に弁済を受けられる権利を有しています。
- 故に先取特権・質権・抵当権が付いている財産資産等を破産手続き開始前に処分・譲渡することはできません。
YTOからのアドバイス
- 別除権の行使ができる財産資産等は破産申立前に勝手に処分・譲渡することはできません。
- 別除権の行使ができる財産資産等を破産申立前に勝手に処分・譲渡すると別除権の侵害となり、破産手続きの際に問題となります。
- 注意が必要です。
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