-
倒産直前の支払いは問題になりますか?
- 特定の取引先だけに支払をすると、偏波弁済で問題になります。
- 特定の借入先だけに返済をすると、偏波弁済で問題になります。
- 倒産直前の支払で問題にならないのは以下のような優先債権に限ります。
- 労働債権(給料)の支払
- 公租公課(税金)の支払
- ライフラインの支払
- 倒産直前の支払を破産管財人は必ず確認します。
- 倒産直前の支払が破産手続きの際に問題になるケースがよくあります。
- 注意が必要です。
倒産後に携帯電話とパソコンを使い続けることはできますか?
- 携帯電話とパソコンがリース契約・クレジット契約で所有権がない場合、倒産後に明渡しとなります。
- 自己所有の携帯電話とパソコンも新機種の場合、売却を命じられます。
- 自己所有の携帯電話とパソコンが古い機種で売却が難しい場合のみ倒産後の使用が認められます。
- ただしインストールしているソフトがリース契約・クレジット契約の場合、アンインストールを命じられます。
- 注意が必要です。
倒産後に自家用車を使い続けることはできますか?
- 使用している自家用車が下記の契約で所有権がない場合、倒産後に自家用車を使い続けることはできません。
- リース
- クレジット
- ローン
- 使用している自家用車が上記の契約で所有権がない場合、自家用車は即刻明渡しとなります。
- 使用している自家用車が自己所有であっても、新しい車(製造登録7年程度の車)の場合は売却を命じられることになります。
- 使用している自家用車が自己所有の新しい車であっても、親族等への売却後に借りることで使用が可能な場合もあります。
- 一般的に使用している自家用車が自己所有で古い車(製造後8年以上で売却が難しい車)の場合のみ倒産後も自家用車の使用が認められます。
- ただし倒産後から破産手続きが終了するまでの期間、自動車保険に加入できません。
- 自家用車を使用する場合は保険加入の対処を工夫する必要があります。
- 注意が必要です。
弁護士は破産後の生活の準備を支援してくれますか?
- 弁護士は破産後の生活の準備を支援してくれません。
- 破産後に生きていくための準備は自分で行う必要があります。
- 自分で行う必要がある準備は以下の通りです。
- 住居の準備
- 車の準備
- 再起の準備
- 生きていくための準備
- 上記の準備は破産前に自分で行う必要があります。
- 弁護士が何でも支援してくれる訳ではありません。
- 弁護士に過度の期待をしてはいけません。
弁護士に破産申立後の生活について相談してもいいですか?
- 弁護士に破産申立後の生活について相談しても差し支えありません。
- しかし弁護士は個人的な破産申立後の生活について相談しても応じてくれません。
- 弁護士には破産申立の手続きを委任するだけだからです。
- 弁護士には破産申立後の生活の準備を委任する訳ではないからです。
- 「弁護士は何でも相談に応じてくれる」と思ってはいけません。
- 「弁護士に何でも相談できる」と必要以上の期待をしてはいけません。
- 弁護士は破産申立の手続きを進めてくれるだけです。
- 破産申立後の生活の準備は誰も手伝ってくれません。
- 破産申立後の生活の準備は自分で進めなければいけません。
破産申立時に現金出納帳は何か月分を提出する必要がありますか?
- 現金元帳でお金の流れがすべてわかるのであれば2年分を提出すれば十分です。
- すべての現金出納帳を提出する必要はありません。
- ただし現金元帳が未記帳の場合、未記帳の期間のお金の流れがわかる書類として現金出納帳を提出する必要があります。
- 破産管財人は現金の使途を確認します。
- 破産管財人は預金通帳への現金入金履歴を確認します。
- 現金出納帳は預金口座から引出した現金の使途がわかるように記入する必要があります。
- 現金出納帳は預金口座に入金した履歴がわかるように記入する必要があります。
- 現金出納帳は預金口座から引出した履歴がわかるように記入する必要があります。
- 破産申立前は債権者から追い詰められ、現金元帳等の記帳が十分にできない状況になりがちです。
- これにより帳票との突合ができない場合があるため、現金出納帳でお金の流れがわかるように準備をしておく必要があります。
破産申立時に預金通帳は何年分提出する必要がありますか?
- 破産申立時に提出する必要がある預金通帳は直近2年分です。
- 破産管財人は直近2年分の預金通帳の内容を必ず確認します。
- 破産管財人は直近2年分の入出金履歴を必ず確認します。
- 高額の振込履歴がある場合、破産管財人に事情を必ず確認されます。
- その結果、破産管財人に「振込履歴に疑義がある」と判断された場合は調査となります。
- 破産管財人の調査で「振込が不適切である」となった場合は「振込が免責不許可事由に相当する」と判断される可能性があります。
- 注意が必要です。
- 高額の現金引出履歴がある場合、破産管財人に使途を必ず確認されます。
- その結果、破産管財人に「使途に疑義がある」と判断された場合は調査となります。
- 破産管財人の調査で「使途が不適切である」となった場合は「使途が免責不許可事由に相当する」と判断される可能性があります。
- 注意が必要です。
- 破産申立時には直近2年分の預金通帳の提出が義務付けられますので提出準備をしておく必要があります。
破産申立時に何期分の決算書の提出が必要になりますか?
- 破産申立時に必要な決算書は直近2期分です。
- 破産管財人は直近2期分の決算書の内容を必ず確認します。
- 破産管財人は直近2期分の勘定科目明細書の内容を必ず確認します。
- 決算から6か月以上を過ぎて破産申立をする場合、当期の決算を求められる可能性があります。
- 決算から6か月以上を過ぎて破産申立をする場合、当期の資金の流れや資産の状況がわかるように以下を詳細に作成する必要があります。
- 銀行元帳
- 現金元帳
- 資産目録
- 統括一覧表
- 上記により当期の決算内容は概ね確認できます。
- 破産申立時に提出が義務付けられているのは直近2期分の決算書と当期の決算内容が確認できる書類の2つです。
債権者集会で何をすればいいかを教えて下さい。
- 債権者集会では特にすることはありません。
- 債権者集会には弁護人が対処します。
- 債権者集会で債権者に話をすることは基本的にはありません。
- ただし1回目の債権者集会で債権者に対して謝罪をすることにはなります。
- 一般的にはこの謝罪が唯一の発言になります。
- また一般的に謝罪は弁護人が作成してくれた原稿を読み上げる形式になります。
- 債権者集会には弁護人と打合せをして対処をします。
- 債権者集会には弁護人の指示通りに対処をします。
- 債権者集会は破産者を断罪する会ではありません。
- 過度に心配する必要はありません。
事業停止のタイミングを教えて下さい。
- 経営継続が不可能となる数か月前
- 支払不能となる数か月前
- 手元に一定の資金がある時
- 従業員解雇の準備が完了した時
- 破産申立の準備が完了した時
- 破産後の生活環境の準備が完了した時
- 破産後の再起の準備が完了した時
- 上記の準備が完了する前に事業停止をした場合、事業停止後に苦労することになります。
- ⇒上記の準備が完了する前に事業停止をした場合、速やかな破産申立ができなくなります。
- ⇒上記の準備が完了する前に事業停止をした場合、お金の準備で苦労することになります。
- 事業停止のタイミングは上記の準備が完了した時です。